サステナブルシューズ・パンプスが高い理由

16 Aug, 2022

wf企画担当・かがわ

サステナブルなものやフェアトレードのものがなぜ高いのか、その理由を日本製サステナブルシューズ・パンプスのwfの実例や企画担当の体験などを交えてお話しします。

 

こんにちは、サステナブルシューズブランド・wf企画担当のかがわです。

 

 

最近は、オールバーズカポックノットなど、サステナブルなブランドがたくさんありますね。

 

 

wfのサステナブルシューズ・パンプスもそうなのですが、興味があってオンラインショップをのぞいてみるけれど、そっと閉じてしまう方が多いように思います。
「値段が高い」ことが購入を迷う一因なのではないでしょうか?

 

 

サステナブルファッションが良いと分かっていても
安いお洋服がたくさんあるのにわざわざ買う必要が無いもん
子どもにお金がかかるのに高い商品を買えないよね
原材料高騰であらゆる商品が値上げされててファッションにお金かけられないし
とか色んな理由があると思います。

 

 

今日は「サステナブルシューズ・パンプス」の値段が高い理由について説明しようと思います。

 

 

 

 

 

技術の対価【商品開発】


 

 

こういう原価の話をするのは、すごく現実的だし勇気がいることなのですが、なぜなの?を解消してほしくてあえて書きます。

 

 

一般的に流通している人工皮革や合成皮革は1mあたり3,000円程度です。

(あくまでも参考価格です。価格はピンキリでファルファーレでは高品質・高性能のものを使用しているので単価が高いです)

 

サステナブルシューズレーベル・wfの明と結で使用しているリンゴ由来人工皮革「アップルレザー」は、製品にするまでの工程にりんごの乾燥や粉砕なども含まれるため1mあたり7,500円程度です。

 

140m幅の1mの生地で約10足分をつくることができますが、靴一足分の生地だけで2倍以上の価格の差が出てきます。

 

 

パンプスは10以上のパーツで出来ているので、先に上げた甲材以外のサステナブルパーツもアップルレザーと同じく、研究開発費や製造にかかわる資材の
調達などによって通常のものより2倍以上の価格になります。

 

 

世の中で販売されている靴や服は、だいたい販売価格の3割程度が製品の原価です。
そこに利益や人件費・運送費・箱や袋などの副資材・在庫の管理費などを含めて販売価格となります。

 

wfでは在庫を持たないということで販売価格の4割程度を原価としています。

 

 

 

技術の対価【商品の製造】


 

 

 

wfの靴を製造してくださっている、神戸市長田区にある株式会社ロンタムさん。
縫製も糊付けも非常に丁寧で美しく、細部までこだわって作ってくださっています。
柔らかくしなやかな特性を持つアップルレザーですが、それだけに靴加工の際にも技術が必要になってきます。

 

 
 
 
 
 
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例えば、靴底のサイドの部分、ここを「コバ」って呼ぶのですが、この処理はひとつづつ手作業で削っていきます。

 

 

デザインによって、コバの処理の仕方を変えるのが一般的なのですが、wfの靴は柔らかく空気感のあるデザインなので「丸コバ」という処理をしています。
真横からみるとかまぼこのような形で、底側にむかってなだらかに均一に削っていきます。
美しく削るのには、熟練の技と集中力が必要なのです。

 

「美しい丁寧な手仕事」には、それに値する対価をお支払する必要があります。

 

仕立屋さんで作った服やオーダーメイドの靴となんら変わりはありません。

 

 

 

 

その靴、フェアトレードですか?


 

日本製サステナブルシューズ・パンプスのwfは日本国内においてもフェアトレードを実施しているため量産の靴よりも価格が高くなります

 

 

フェアトレード」という言葉。
よく聞くようになりましたね。
コーヒーやチョコレートが代表的でしょうか。

 

バングラディシュや中国、ベトナムなどの縫製工場でほぼ一日も休まず低賃金で働いている工員さんの話、一度は聞いたことがあると思います。
工場長は言います。
「安くしないと他の工場に仕事を取られてしまう」

 

バングラデシュのダッカで衣服労働者の働くビルが倒壊。1,100人以上の命が失われた惨事を元にしたドキュメンタリー映画「トゥルーコスト」をご覧になった方ならご存じかもしれません。

 

バングラデシュのダッカで衣服労働者の働くビルが倒壊。1,100人以上の命が失われた背景をもとにつくられたドキュメンタリー映画「トゥルーコスト」

バングラデシュのダッカで衣服労働者の働くビルが倒壊したドキュメンタリー映画です

 

 

 

これ、海外の発展途上国だけの話だと思いますか?

 

私は今の会社に入ってから、長田の靴メーカーと何度かお話ししたことがありますが、こちらから値切ってもいないのに
「これ以上は安くできないです」
と言われたことが何回かあります。
中国などで安く大量生産された靴に淘汰されてきている日本国内の靴産業、そう言わざるを得ないのかもしれません。

 

先にも書きましたが、丁寧な職人の仕事には、それなりの対価を払うべきで、それって「公正な取引」なんじゃないかなと思うのです。

 

wfは、毎月1日から14日までの14日間のみの受注期間で、だいたい30足程度の小ロットを発注しているので、そのための生産ラインを作らねばならず手間がかかるので、さらに金額は上乗せされます。

 

それでも不要なものを作って廃棄するよりかは、健全だと思っています。

 

 

 

5足のうち1足でも


 

 サステナブルライフの第一歩として、手持ちの靴の一足をサステナブルシューズ・パンプスに変えてみませんか

 

あらゆるサステナブルブランドが同じことを切々を訴えていると思います。

 

ですが「正しさ」は今や贅沢品で、私達の多くは「正しくない」を選択せざる得なくなっていることはなかなか止めにくいのです。
サステナブルな選択にはお金がかかるのは間違いないのですから。

 

さぁサステナブルなくらしを始めよう!といって、いきなり全ての化粧品をLUSHにし、全ての衣服をCFCLにし、全ての靴をオッフェンにし、全ての洗剤やシャンプーをサラヤエティークにする、なんて私だってとても無理です。

 

 

だったら、靴箱にある靴のうち1足でいいからサステナブルシューズやパンプスに変えてみませんか?

丁寧に作られた、ちょっと値段の張るものには愛着がわくものです。

 

 

「サステナブルなくらし」の初めの一歩にwfのサステナブルシューズを選んでもらえたらうれしいなぁと思いながら、インスタグラムやブログを発信しています。

 

 

 

 

ここち良い、を大切に


 

日本製サステナブルシューズ・パンプスブランドのwfは自分にとってここち良い、がサステナブルライフの基本だと考えます

 

 

お洋服や靴などのファッションは、誰かによく見られたいという武装アイテムでもありますが、何より自分がここち良いと感じることが一番だと思います。

 

コーディネートを決める朝、ついつい手が伸びてしまうものって決まっていませんか?

 

私はずいぶん昔に買った無印良品のリネンシャツや、社会人一年目に買ったジョンスメドレーのセーターをいまだに着ています。
きっとその服や靴は自分にとって、ここち良いアイテムなのだと思います。
そこには「映え」の要素はほとんどなくって、「愛着」がほとんど。

 

もう一度クローゼットや靴箱を見直してみてください。
「ここち良い」以外のものは出番が少ないはず。

 

私は元々ビーチクリーンなどの環境保全活動のボランティアには参加していたのですが、wfの企画担当になったとき、「SDGsに関わることをもっと色々とチャレンジしていこう」と決め、クローゼットも靴箱も整理しメルカリに出したり、フリーマーケットに出したりしました。

 

すると残ったものは1/3程度。
毎日着ている服って意外と少ないんだな、と実感しました。

 

新しく買うものはENTOのようにエコ素材を使っていたり、長持ちする機能を持っていたり、流行に左右されないシンプルでサステナブルなアイテムを選ぶようにしています。

 

株式会社クロシェでは「ここち良さをSDGsの観点から」という新しいスローガンを立てています。

 

いつまでも、どこまでも、美しい地球を歩いていくために、一緒にサステナブルライフを始めてみませんか?

 

 

 

 


 

wf企画担当

かがわ

 

チョコレート・東南アジアひとり旅・猫が大好き。

ブログでは、お客さまから頂いたお声を元にコーディネート提案や靴に関する小ネタなどをご紹介しています。

いろんな世代のお客さまのご参考になれば嬉しいです!

インスタグラムではコーディネートと一緒におすすめスウィーツを投稿していますので、ぜひお友達になってくださいね♪

 

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