バレエシューズ解体ショー



一度でいいから靴を自分で作ってみたい
と思ったことありませんか?
「このかかとの段差が無ければ靴擦れしないのに・・!」
とか
「このつま先の素材が柔らかかったら足指が痛くないのに・・!」
とか
「もういっそのこと自分で作りたい!」
と何度思ったことでしょう。

でも、パンプスやバレエシューズなどのレディースシューズを
取り扱う会社に入って
靴はいくつもの部品の集合体で
そしてそれはとても繊細な作業で完成していることを知り
考えを改めました。

今日はファルファーレの代表的アイテム
大人気バレエシューズの
「エナメルバレエ」を分解して
皆さんにお見せしようと思います。
全ての部品ではないですし、
履き心地の良さは職人技によるところも大きいので
全てを公開という訳にはいきませんが
他に似たようなバレエシューズがあっても
ファルファーレを愛してやまない
ファンでいてくださるお客さまがいる
バレエシューズの秘密を
「へぇ~!」と楽しんで読んでいただければ嬉しいです。

バレエシューズの上半分はこちら

●アッパー材●
柔らかく伸びの良い合成皮革に裏材を付けずに仕立てています。
もちろん合成皮革も日本製。
日本製の合成皮革は通気性や伸縮性、耐久性にも優れています。
バレエシューズ部品アッパー材

他のパーツを上から紹介します。
バレエシューズ部品

●ボックストゥ(つま先材)●
エナメルバレエではこの部分。
バレエシューズ部品
つま先の形を崩さないようにするためや衝撃吸収の役割を持つパーツです。

●リボンコード●
バレエシューズのシンボル的存在。リボンの紐ですね。
アッパー材の素材や、パンプスのデザインで使用するリボンを変えています。

●パイピングテープ●
エナメルバレエはグログランテープを使っています。
しわが寄らないように縫い付けるのはとても難しいのです。

●カウンター●
エナメルバレエではこの部分です。
バレエシューズ部品

かかとを保護し、ずれを防止する役割をするとともに
かかと部分を補強するために付けられています。
なるべく靴擦れしにくいように薄いものを使っていますが
靴ベラを使わずに履いたり
かかとを踏んで履いていると破けてしまうので注意!


次は下半分・ソール部分です。

左から順に紹介しますね。

バレエシューズ部品

●アウトソール●
地面に接する部分で、本底や表底ともいわれています。

●インソール●
アウトソールと中敷きに挟まれるようにある
ソール部分のちょうど真ん中に位置するインソール。
ここはちょっとしたこだわりがあります。

フラットシューズに使われるのが珍しい、
「シャンク」という鉄の板を仕込ませています。
(ソールのかえりをよくするためにシャンクの無いデザインもあります)

地面側を見ると・・こんな感じです。
体重の負荷によるソールの歪みを防ぐとともに、
足の負担軽減の役割もあります。
バレエシューズ部品シャンク

無くても靴として成立はするので、
量販のフラットシューズにはほとんど使われていないようです。

●中敷き●
ファルファーレではふわもちの低反発中敷きを使用しています。
ゆっくり沈み込んで足を包む感覚はリラックスすること間違いなしです。
エナメルバレエでは低反発中敷きですが、デザインやヒール高などで
高反発を使ったり、低反発・高反発を組み合わせたりしています。


バレエシューズ部品

こんな小さな靴の世界に
たくさんの部品が詰まっているなんて
ちょっとワクワクしますね。

ファルファーレのバレエシューズは
ちょっと高いと言われますが
色々なこだわりと技術が詰まっていて
それだけの価値があると自負しています。

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